ダンナの述懐
ベジタリアンになったのは、私が先で、ダンナの方が後からでした。
元々あまり体に合っていないのに、食欲にまかせて焼き肉などを食べては家に帰って下痢をしてしまうので、「肉やめたらいいのにな。」と思ってました。
ある日、動物病院に猫を連れてくるおじいさんが、猫の点滴をしている間の四方山話に、「猫を可愛がるのに牛や豚や鶏を殺して食べるのは矛盾しているから食べるのをやめた。」と言うのを聞いて衝撃を受け、それから「葬られたマグバガン報告」などの本を読み始め、気が付いたらベジタリアンになってました。
夫婦ともどもベジタリアンになったので、外食の時に私一人が寂しい思いをしなくて済んで万々歳です。
先日、風呂屋に行く車の中で、ダンナがしみじみ、「死ぬまでに、大切なことに気がつけたというだけで、この人生はよかったなって思うねん。」と言い出しました。
「何のこと?」と聞くと、「自分らが食べてた肉になった動物たちのことを思いやれる自分になれたということが、もうこの人生で最高のええことやねん。」と言うのです。
私もその話を聞いて涙がちょちょ切れそうになり、しみじみ、良かったなと思いました。
「あの時トイレで首吊らんでよかったなー。」と言いました。
トイレで首吊りかけた事件があって、入院している犬のお見舞いに毎日夜の12時頃に来て、脅しを言って帰る飼い主がいて、そのために鬱になって死にかけたことがあったんです。
何日も家に帰れず、お風呂にも入れず。
私が仔猫を里親さんの家に届けて病院に戻ると、トイレの前で泣いていたという一大事があって、そこまで追い詰められていたことを知り、「何で早く相談してくれへんの!」と私が出ていき、飼い主さんに説明して退院してもらい、2週間休院をしたことがあったんです。
そこからダンナのスピリチュアルな日々が始まったのかもしれません。
私が飼い主を呪いたかったけど、「人を呪わば穴二つ」というから、二人でひたすら真面目に生きて、悪いものを跳ね返す輝く鏡になろうとコツコツ生きてきました。
そして今、ダンナがしみじみと、そんなことを言えるようになって、これはもう、ダンナは今生で解脱できそうやなと思った次第です。
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