死んだら化けて出てあげようかな
生まれた時から内職のために押し入れに入れられてた私は、明るい太陽の光が大の苦手で、部屋の中か、曇りの日しか目を開けていないので、世の中は虹色ではなく灰色でした。
生まれる前の記憶もあって、いやいや叩き起こされて生まれ変わって来ているものだから、早く元の繭玉の中に戻って眠りの続きをしたいと目論んでました。
それで、どうやったら風邪を引けるかとか、そんなことばかり考えている子供でした。
ある日、目の前に、美しい茶トラの猫が現れるまで…
3歳くらいの時の曇りの日に、家の前に大きな茶トラの野良猫がいたんです。
「全身に毛が生えていて美しい、これは何だ?しかも動いている。」とこんなことを思ってましたら、近所のおばちゃんが、「猫や猫や!」と言ってます。それで触ろうとして尻尾を掴みに行ったら、「尻尾引っ張ったら噛まれるでー!」と注意されて失敗に終わり、猫も逃げてしまったのですが、それ以来、「猫」という生き物がこの世界に存在すると思ったら、少しあの世へ帰るのを先延ばしにしようと思ったのでした。
そんな私は大人になってから、かれこれ20年は多頭飼育で猫の世話をしています。
先日は、熱を出して寝込んでいたいのに、ヒィヒィ言いながら猫のトイレ掃除をやってたら、息子が、「お母さんすごいな、そんな熱出しても猫の掃除はやめへんな。死んでからも幽霊になってやってそうやわ。」と言うので、期待にお答えして、死んでから四十九日の間、猫の掃除を鼻歌歌いながらしてあげようかなと思ったりします。
息子は幽霊とかオカルトの話を嫌がるので、実体験をさせてあげようかなと思います。
祖母が亡くなった時みたいに。
そんなことを思った今日この頃です。
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