ツッコの家族
小学校5年生の時に、ツッコと呼ぶ友達がいました。
4人姉妹の1番上のツッコは、優しくて母性的、明るく楽しい性格で、私は大好きでした。
ツッコのお母さんも家庭的、お父さんも子煩悩で、私からみたら羨ましかったです。
私の母は、父の仕事の手伝いで日曜日もいなかったし、父ももちろんいません。父は仕事が終わっても付き合いで飲みに行ったりして、すぐには帰ってこなくて、寝る頃に帰ってくるし。そうこうするうちに母は茶道やら華道やら習いだして、ますます直帰しないし。
ツッコは2DKの文化住宅に住んでいて、お母さんは専業主婦。当時は専業主婦が主流だったのに、うちは母が何だか家庭的ではなかったから、羨ましかったなぁ。
まぁ、家付きカー付きババ抜きが流行ってたのに、うちにはババがいたのだから、母も居心地悪く、外に出たがったのも無理のない話だと、今なら理解できるのだけど。
そんなツッコから、「椎茸狩りに行くねんけど、一緒にどう?」と誘われてついて行ったことがありました。家族で半日のドライブがてら、原木栽培している農家に椎茸を取りに行く。
行きの車の中で、ツッコのお母さんが茹でたゆで卵とオニギリが美味しかったこと。
「こんなこと、しょっちゅうやってるのん?」と尋ねると、「お父さんの仕事がなくて学校が休みの時はよく行っている。」という返事。
私が「いいないいな。」と多分言いまくったせいか、しばらくして、「一緒に琵琶湖で一泊せえへん?」と誘われて、秋の琵琶湖のほとりで、生まれて初めてテントで一泊を経験させてもらいました。
その後、私は転校することになってしまい、ツッコとは縁が切れてしまいました。
でも、あの頃の、決して豊かではないけれど、家族を大切にして、楽しいことをして家族で過ごすツッコ一家は、今でも私の理想の家族像です。


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