逃げたらアカン
むかしむかし、私がまだ22才だった頃のお話しです。
新任で中学教師となった私は、世間知らずのくせに、精一杯大人ぶって生きている感じでした。いきなり、20時間の教科担当と、担任を持つことになってしまい、毎日、泣いて暮らしていました。
学校に着ていく洋服を持っていなくて、私はGパンを履いて通っていました。学校でトレパンなどに着替えたら良かったのですが、面倒くさがりやの私は、服の上から白衣を着て、授業をしていました。担当は国語だったのですが。実を言うと、着替えをする気にもならなかったのでした。毎日辛くて。
授業の準備は大変だし、生徒たちの手綱さばきに疲れ果てていたのです。
そのようないい加減さが教頭先生の目には気に入らなかったようでした。
ある日、帰りに呼び止められ、「喫茶店に行かないか」と言うのです。
私はセクハラを意識しつつも、行かないわけにはいかず、最寄り駅の喫茶店に行きました。
そこで待ち受けていたのは、セクハラではなくて説教でした。
曰く、「しんどいしんどい言うけど、どうせ家で上げ膳据え膳してもろてるくせに。」と言うのです。けっこう細かい性格で、重箱の隅をつつくようなことをたくさん言われてしまいました。
当時、私は祖母と二人暮らしでしたので、その辺の娘よりは家事を手伝っている方だと思っていたので、教頭先生のその発言が嫌で嫌でたまりませんでした。
ある日、職員室で、教頭先生に口答えをして、あとで謝ったこともありました。
そんなだったから、結婚が決まって教職を辞めることになったときは、内心うれしかったものです。
自分では認めていなかったけれど、あれは、れっきとした「逃げ」だったのです。
どうしてそれがわかったかというと、地方に嫁として暮らした家に、教頭先生をマックスにしたみたいな舅がいたのです。おまけに妙に私にだけ厳しい大姑や、お嫁に行ったことがない姑(イコールわがまま)、嫁に行っていない小姑、毎週実家に帰ってくる小姑がいたのです。
その現実を目の当たりにした私は、毎日毎日、教師を辞めてしまったことに対する後悔と、「逃げたら十倍返しなん?」という疑問を抱えつつ、お寺の鐘の音を聞きながら六人家族の食事を作ったり、小姑が弾くピアノの音を聞きながら、お茶碗六人分を洗っていたのです。
もちろん、私は大好きなピアノを弾かせてもらえないし、夕方にお散歩に出掛けることも出来ません。
家族全員が私に違う指示を出し、自分が教えたことと違っていると、叱られます。私はどうして良いか分からなくなってしまい、ついには実家に帰ったときに腰痛と皮膚病を発症、一年間帰ることが出来ませんでした。
私が辛そうにしていると、「カラオケ行ってストレス発散してきたら」と、ストレスの発散の仕方まで指示されました。「自由がない」・・・これが私の心の病の原因だったかも知れません。(だから、雅子様の気持ちが分かるような気がします。)
実家に帰っているあいだ、祖母や母は、何年も別居していたにもかかわらず和解して、私をサポートしてくれました。
けれど、ある日、孫の子守をしていた祖母が、乳母車が倒れそうになったのを支えようとして手の指の骨を折ってしまいました。
その時に、私は「家族に甘えてばかりいてはダメだ」と思い、一大決心をして、婚家へ帰ることにしました。別居させてもらえるようにお願いしましたが。
その後、婚家でもいろいろと事件はありましたが、「逃げたらアカン」と思って頑張りました。商売のノウハウも覚えたし、もっと商売がしやすいように色々とファイリングしたりして、努力をしました。
元夫が浮気をして家庭が壊れてしまい、「卒業」するまで、7年間を地方で暮らしました。家庭が壊れても、仮面夫婦で頑張っていこうかと思っていたのですが、息子が不登校になってしまい、それがきっかけで、仮面夫婦をやめることにしました。
「ねこおた」のHPに書いたのですが、亡くなった祖母の不思議な夢に導かれたのです。
そのあとは、生まれ変わったような人生を、自由に生きて来れたのでした。
ですから、「逃げたらアカン」のです。
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ほんとそうですねー。宿題は、逃げても逃げても追ってきますね。でも解決する力があるからこそ、やんなさいよ、って提示されるんだと思って私もがんばろうと思います。
投稿: | 2006/07/01 03:06
あ、上のコメントの主は私です。書き忘れましたー。
投稿: ヒラミキ | 2006/07/01 03:09
私も昔辛い状況から逃げて、何倍返しを何度か経験しました。
でも、その経験のおかげで海外に出てからは逃げずにがんばってこれたんだと思います。
今も逃げたくなった時、昔の何倍返しを思い出してふんばってます(笑)
投稿: Mariko☆ | 2006/07/01 04:27
ひゃあ~~~~ 10倍以上返しやんか~
あくび猫さん すんごい頑張ったんやね
お釣りがくるのと違う?
うちはどうやろ?これからなん?
逃げの人生やったもんな~
今も人の影に隠れて 逃げ続けてます
私は『できません』とはっきり言ってしまうので
逃げと言うより 放り出しですな(;^▽^A
投稿: みねこ | 2006/07/01 08:04
程度は僕の方が全く軽いけど・・
なんか共感します。
命令・・自分の時間がない。。など・・(^^ゞ
確かに僕も「逃げ・・」の人生だったような気がします
今も逃げてます==ヘ(* ̄. ̄)ノ
でも、何事も良きタイミングで・・ってのさぁ
待つのと逃げの区別がよく分からない
タイミングを待てばきっと。。ってジィ~っと流れに身を任せてるのは、何だか現実からの逃避に思えて。。
うむ~~でも頑張れないなぁ
このままヌタヌタでいいかなぁ
あの世に行く前に「何で頑張らなかったんや!」って
その時後悔するのやろか??
「仮面夫婦」・・・バッキューン!!
って感じ(#^.^#)
投稿: タコ@1号 | 2006/07/01 23:49
ヒラミキさん、
そうなんですよね~、宿題なんですよね~。宿題をやらなくて、10倍くらい居残りさせられるようなもんですよ、ほんとに。
Mariko☆さん、
ああ、Mariko☆さんも、経験済みですか。辛いですよね~、後悔しながら自分のやったことの後始末をするの・・・
いやはや、今、私は猫様の掃除で泣きそうになりますが、これも、逃げずに頑張る所存です。(^_^;
みねこさん、
いや~、みねこさんは、ご褒美の人生かも知れませんよ。前世で良いことしたから、今回は・・・って。
逃げてるって、何か逃げてましたっけ?いつも、体と向き合っていますよね?それが、課題だとしたら、いつも逃げてないと思います。(^_^)
タコさん、
バッキューンですか。(笑)
でも、私は、今の結婚生活でも、別に若い頃のような情熱は無いように思います。なんか、兄弟と暮らしているような気が・・・(^_^;
タコさん、全然逃げてないような気がしますが・・・だって、嫌だからといって蒸発したりする人もおるんやし。ほんま、一家を支えるって大変な話やと思います。お疲れ様です!
投稿: あくび猫 | 2006/07/02 02:36
こんにちは。
わたしは先週、すごく嫌な仕事を何とか逃げずにやり通したところです。
仕事の間「だけ」体調最悪。苦手なので全然うまくいかず。今でもなんとかやっただけという感じで全く達成感がありません。今後の糧になるとも思えないし...。
でもあくび猫さんの日記を読んで、「逃げないでよかったのかも・・・!」って思えて、初めてちょっといい気分です!ありがとう!
投稿: ほじがう | 2006/07/02 04:27
ほじがうさん、
おお、良かった!
私の文章が少しでもお役に立てて。
どんな苦手なことでも、やり遂げると、大切な経験になっています。私、経理がとても苦手だったのですが、生きるために仕方なく、何年間か、やったことがあります。おかげで、今、動物病院の経理が出来ています。
猫で生きるようになるまでに経験した、「嫌な仕事」が全部動物病院で生かされたんです。(笑)
投稿: あくび猫 | 2006/07/02 22:47