上顎洞囊胞の手術の時に、麻酔が効いていないのに筋弛緩剤だけ効いて気絶したことを、先日書きました。
麻酔中にはその後、断片的に意識が戻っていて、私は手術中の先生たちの会話などを覚えているのです。
筋弛緩剤で気絶した後、気管チューブが挿管され、酸素が入ってきたためか、ふと意識が戻りました。
その時は術前の口腔内の消毒が行なわれている時でした。自分でも、「ここで意識があるとまずいな・・・」と思っていたところ、またふと、意識が遠のきました。
手術自体は1時間半もかからないと言われていましたが、私は四時間半手術室にいました。
その間、何があったのか。
術後、一人の先生が、「あっ、この人の胸に赤い発疹が一杯出てる!」と言っています。
「どれどれ」と、他の先生や看護婦さんたちも近づいてみています。手術室には麻酔科の先生を入れて三人の先生と、二人の看護婦さんがいたように思います。
「薬疹・・・?」
「でも、どの薬剤で?」
「わからんな・・・」
そうです。メロンアレルギーがあると言っていたのに、事前検査をしてくれなかったのです。そのことも、麻酔の初めの方できこえていました。
看護婦さんが、「あれ?メロンでのどが痛くなるって書いてあるけど、検査した方が良いのでは?」と言った時に、先生の声がして、「まあ、大丈夫やろう」と言っていたのですよ。
話を術後にもどします。
「この人って、どんな人やったっけ?」と先生の声。
「なんか、フワーッとした感じの人やったけど・・・」
と、そんなことを言っていました。今思うと、うるさい人間だったら後で文句を言われるかもしれないと、心配していたのでしょう。
そして、薬疹が消えるまで、私は手術室で処置を受けていたようです。薬疹が消えた時、「あっ、消えた消えた」と言ってみんなでホッとしているところも聞こえました。
その間、ずっとガス麻酔をされていたんでしょうか。それなのに、どうして私は、術中の色んなことを覚えているのでしょうか。不思議です。
体外離脱っていうやつでしょうか。(笑)
その後、やっと気管チューブをはずされました。
手術が終わってからは、大変気分が悪く、私は血を吐きました。
先生方も心配して夜中に何度も様子を見に来て下さいました。吐き止めのプリンペランを注射してあげようかと言われましたが、私の肝臓が「もう薬はたくさん!」と悲鳴を上げていて、いつもなら遠慮して他人の申し出を断れない私なのに、ぜいぜい言いながらきっぱりと、「いや、薬はもういいです。」と言っていました。
こんなに回復して、その姿を見たら、きっと先生も安心しているでしょう。手術の腕自体は上手で、上顎洞は治ったみたいです。麻酔だけが怖い思いをしたのでした。
私はフワーッとしているかも知れないけど、中身は猫なので、実は爪を隠しているのです。それで、こっそりブログに告白している次第です。
不思議なことに、退院後、私は、まわりの自然と一体感があり、とけ込んでいるような気がしていました。それも、身体が回復してくると、だんだんと、自分のオーラが出て、まわりと区別されてきたような感じがします。
死ぬというのは、一滴の水が水蒸気になって空気と混ざってしまうことと似ているのかもしれませんね。
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