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2016/03/10

いつも後でわかる

若い時、花嫁に憧れていたけれど、いざ自分がそうなってみると、現実というものが身に染みてわかるということを経験しました。

大海に港から出て行く小舟のような気分でした。

晴れていた景色が、急に曇ってきて、気がつくと雨が降り出しそうな曇り空…そんな気分です。

中学生になった時にも感じた気分です。

それまで、自分の環境に満足も感謝もしたことがなかったけれど、実は恵まれていたんだなと思うことが、曇り空の日々には待っていました。

ゴミ袋を持って、家中のゴミ箱からゴミを集めている時、「大人って大変なんだな。」と思いました。
そんなこと、したことが無かった私。
家の雑用は全て祖母がやってくれていて、お弁当だって就職してからも作ってもらっていた私。
猫は可愛がるけれど、ごはんのことや掃除のことは、夏休み以外手伝ったことがなかった私。
洗濯物をたたむことだけ手伝ってました。私の部屋にベランダがあったから。

それが、「嫁」という立場になると、一気に「お手伝いさん」的な扱いになってしまったのですから、晴天の霹靂でした。

それは、大人の世界では普通だったけれど、中身は子供のままの私には、大変なことでした。

そういうこともわかっていて、祖母は、黙って「今のうちだけでも楽をさせてあげよう。」と思っていてくれていたんだな…そう思います。

祖母と妹と私しか家にいなかった時期、私は、「幸せな家庭」や「優しい父母」など、自分には手に入らないものに執着していて、自分が手にしていた「幸せ」に気がつきませんでした。

今から思うと、家事を全くせずに、出入り自由にして飼っている猫を、1匹だけ可愛がって抱いて寝る生活は、天国だったではないか?と思います。

きっと、嫁の時にも、その時なりの良いことは沢山あったはずで、不満の数を数えて生きていたから、幸せじゃなかったのかな?と思います。

婚家のおばあちゃんが、いつも「感謝して生きないとダメですよ。」と言っていました。
説教くさいし、不満だらけの私の耳には当時は入ってきませんでした。

でも、確かに、あの頃の私は感謝の心が足りなかったなと思います。

今も、「猫たちを閉じ込めて飼い殺しにしている。」と、辛い気持ちになることはありますが、逆に、「こんなに猫たちに慕われて幸せ。」と、思うようにした方がいいのかもしれません。
今いる猫たちには、感謝の気持ちを表して、謝罪ばかりしない方がいいのかもしれない。
これ以上増やさないようにはするけれど…

そんなことを、ふと思いました。

せっかく後悔ばかりして生きてきたのですから、それを生かして生きないと、と思います。

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